2019.10.26 OA
入江ゆき 女子レスリング
※ロンドン五輪
実況「終わった!金メダル!小原ひとみ!レスリング人生の金メダル」
※リオ五輪
実況「逆転!残り1秒!ゴールドメダル!先陣を切って金メダル」
女子レスリングの最軽量級では2大会連続金メダルの日本。
東京オリンピックその階級に挑むのが
北九州市出身 入江ゆき選手
2015年全日本選手権優勝するなど数々のタイトルを獲得
しかし、去年一時は引退を考えたことも…
そんな時に支えてくれたのが母・りおさん
母「きっと聞いたら(娘は)辞めるっていう」
入江「(母に)あったらハグ。ハグと同時にチュー。それだけで回復した」
支えてくれる母のために…
オリンピックをかけた戦いに迫まった。
今年オリンピックへ繋がる世界選手権代表をかけた試合。
初の世界選手権代表の座を手にしたのが北九州市出身入江ゆき選手。
練習の拠点を東京としながらも
地元北九州・小倉商業高校でも練習している入江選手
潮田「やっぱり思ったより小柄ですね」
身長は152センチ
166センチの潮田さんと比べるとこの差。
しかし、ブリッジを見せてもらうと…
入江「(上に)どうぞ」
潮田「乗っていいんですか?」
潮田「大丈夫ですか?本当に」
入江「大丈夫です」
潮田「失礼します」
潮田「うぁー怖い 怖い」
潮田「いやぁーありがとうございます」
潮田「これもウォーミングアップの一環ですごいですね」
入江「(首を)いろいろな方向に動かして」
潮田「なぜだろう、小柄なのに」
潮田「やっぱりかたい 腹筋とかもめちゃめちゃかたい」
1992年北九州に4人兄姉の長女として生まれた入江選手
4歳のころ最初に始めたのはなんとバレエ
母・里代さんの薦めでレスリングを始めましたのは5歳の頃
これは初めて出場した試合の映像、左側が入江選手。
レスリングのシングレットがなく、バレエのレオタードで出場。
すると…
【相手選手とぶつかる】
なんと相手選手の頭が顔面にぶつかり鼻から出血。
看護師だった母・里代さんが止血に
それでも再び試合が始まると攻め続けた入江選手
入江「顔面打ってそれが新聞にのって」
潮田「新聞までのったんですか?」
入江「負けたくないから向かって言ったんだと思う」
最初は遊び半分で始めたレスリング。
それでも負けず嫌いの性格からレスリングにはまっていきました
そんな入江選手の実家にはあるものが
それはこちらのトイレに…
母「中学1年生の時に書いたと思うんですけど。オリンピックで金メダル。なれるかなって本人もその頃ちょっとでも思ったんだと思う」
トイレでいつも目に入るところには、中学に掲げた目標「オリンピック 金メダル」
さらに部屋のドアの上につけられているのはなんと鉄棒。
母「旦那が廃材でおばあちゃんのところから持ってきて(作った)。中学3年の頃はここで懸垂をやって。上半身の筋肉がついた。」
そして目標に掲げた中学で全国制覇、
さらにその後も高校・大学と日本一となり、数々の大会で優勝。
日本を代表する選手となりました。
その入江選手にまずはレスリングのルールを教えてもらいました
入江「背中からついた場合は4点。後ろに回った場合は2点。ひっくり返すと2点。投げ技で4点」
そして、入江選手、得意のタックルにはあるポイントが…
潮田「うぉー!」
潮田「うぉー怖い!速い!一気に倒れるこのまま」
潮田「いきなり足の下にいる感じです」
入江「速く入るために力でいくよりも膝を抜く感じ」
潮田「力と力という感じではなく強弱を使いながら」
その入江選手が大きな挫折を味わったのが、去年、初の世界選手権代表をかけた試合。
【タックルを見せて】
得意の膝の力を抜く緩急をつけたタックルで序盤からリード。試合時間は残りわずか。
しかし…
【相手のタックル見せて】
けっして油断していたわけではなかった…
それでもポイントを奪われての敗戦。
すぐ目の前まで見えていた初めての世界選手権の切符
しかも残りわずか4秒でまさかの逆転負け
初めての味わった大きな挫折…
母・里代さんは入江選手の当時のことについて…
母「練習中も全く笑っていなくてその姿を見た時にびっくりするというかここまで心が沈んでいるんだなって思って。やめたいって、やめるんだという言葉がでそうな感じもあったので。ぜひ、五輪には繋げてもらいたいなと思って…」
練習中絶えなかったという笑顔がなくなった娘。
レスリングをやめてしまうかもしれない…
そんな娘に何とか救いたかった母・里代さん。
娘を支え続けました。
入江「私が落ち込んでいても会ったらハグ。ハグしたら同時にチューして。恥ずかしいからやめてとかいうんですけど。それでもしつこくしてきて。本当は別にいやではない。それだけで回復しました」
母の支えで立ち直った
今年の世界選手権代表選考のプレーオフ
1年前負けたこの試合。
苦しい思いを乗り越えてつかんだ代表の座。
そしてメダル獲得で
東京オリンピック内定となる世界選手権へ
取り戻した笑顔
母の前でオリンピックの出場権獲得へ挑む
北九州市出身女子レスリング 入江ゆき選手。
母の支えでつかんだ世界選手権 代表の座。
メダル獲得で東京オリンピックが決まる
先月ウズベキスタンで行われた世界選手権。
海外の試合では初めて母・里代さんも観戦に。
準々決勝 相手はリオオリンピック銅メダルの中国選手。
すると序盤に…
実況「しかしがぶられて、返されて4点を奪われました」
実況「回されて投げられた」
大技を掛けられて奪われた大量リード
それでも残り1分。
実況「どうだ、後ろに回った。これで4点ですね」
実況「腕が決まった。さぁどうだ、回していけばさらに点が入る。どうだ2点。ただ相手にも2点入りました」
そして点差は3点。残り時間はたった8秒
それでも
実況「さぁどうだ!タックルにいった!残り4秒!後ろに回ったが2点!あぁーと届かなかった。わずか1点届きませんでした」
準々決勝敗退。
この大会でのオリンピック出場はなりませんでした。
どん底から救ってくれた母が見守る前で
決めたかった東京オリンピック出場。
今度こそ母に見せたかった笑顔
母「抱きしめて頑張ったねっていいました。今日の負けをもう一度バネにして頑張ってもらいたいと思います」
入江「失敗をしてそこから学ぶ。今の時点で落ち込んでいても。前に進んだ方がいいなって思って。12月の天皇杯で優勝して、アジア選手権で(東京オリンピック出場)枠を取って、東京オリンピック優勝したと思います。」
1年前、まさかの敗戦で自信も笑顔をなくしてしまった
自分にもう一度、笑顔取り戻してくれたお母さん。
今度は支えてくれたお母さんのために…
入江「東京オリンピック 金メダル」
北九州出身 女子レスリング 入江ゆき
どん底から救くれた母と共に目指すのは金メダル。